Kyoto City University Of Art annual exhibition 2020

Yui Sonoda 園田 唯 漆工

工芸科漆工専攻4回生の園田唯(そのだ・ゆい)さんとの文通です。
今回のインタビュー文では園田さんの返信の書き起こしはしておりません。ぜひ手紙の写真から直接読み取ってお楽しみください。
園田さんの世界観と繋がっているような、遊び心あふれるかわいい便箋にも注目です。

これまで主にどのような作品を作ってきたかについてお聞きしたいです!また、漆工専攻ということで、技法などについても触れつつ、お書きいただけると嬉しいです。

《祀り》クラフトテープ、和紙、楮、漆、螺鈿 2019年
刺繍リボンに漆を塗ったもの。

漆って、私も大学に入って学生さんの作品を見るまでは、つるつるのお椀のイメージが強かったんですけど、キャプションの作品素材の欄に「発泡スチロール」とか書いててびっくりするんですよね。懐が広い。何にでも塗れるという漆の特性の上では、作者も鑑賞者も様々な素材・質感を楽しめる、というのは漆の作品に対して今まで持ったことのない視点でした!

園田さんの作品は一貫してキュートな面白みみたいなものがあるなと感じていて、お菓子のオマケや玩具が好きというのはすごく納得しました。差し支えなければ、具体的にこれに影響を受けてるなあというものがあれば聞いてみたいです。

みんなが一度は見たことあるようなものたちに幅広く、しっかりはまっているんですね!選び難いかもしれないんですが、その中で何か1つ特に好きだったものや、自分の作品(漆だけでなく、イラストなどでも◎)との繋がりを特に感じるな、という題材があれば語ってみていただきたい…!

人生の余剰のような部分なんだけれど、ずっと心のどこかにあってまた思いだせるような作品があるってことは受け手にとってもすごく豊かな感覚だと思うし、園田さんの作品にはそういう遊びそのものだったり、遊びを想起させるようなエッセンスがあると感じます。

ではまた少しお話変わるんですが、2020年前期は、どのように作品を作っていたか知りたいです。漆工は漆という素材を扱うことが軸になっていると思うので、学校に入れなかった期間(3~6月くらい?)専攻全体、そして園田さん個人がどのように制作をしていたのか教えてください!

《グレイズマン》漆、ジェスモナイト 2020年

家でもこれだけしっかりとした造形ができるんですね…!
詳しく伝えてくれてありがとう、各専攻の皆さんにも前期中のお話を聞いているのでそちらをぜひお楽しみに!では、これまでの制作や前期のことを踏まえて2020年度の作品展(卒業制作でもありますね)にむけてこんなことやろうかな、など構想あればお聞きしたいです。

園田さんの楽しさがこちらにもつたわるようなものになるんじゃないかしら、と今からすごく楽しみです! それではお手紙は以上となります。短い間でしたがお手紙交換出来て楽しかったです。いつもかわいい絵や便箋でお返事してくれてありがとうございました…!

インタビュー: 土屋咲瑛

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